ワシントン会議では、3つの条約が締結されました。世界史のお勉強ですぞ。必修の授業を受けていなかった高校生の諸君に是非読んでいただきたいですな。
まず一つ目は、太平洋の平和維持に関する「四カ国条約」でありますな。
日本のほか、アメリカ・イギリス・フランスの四カ国で、太平洋の諸島や属領における各国の勢力関係の現状維持をはかり、加盟国の一国が他の権利を侵害したときは他の三国が共同で制裁するという内容で、イギリスは日本とアメリカとで三国協商条約を結ぶ案を持っていたが、アメリカの反対で実現せず、日本はこの条約の発効とともに維持したかった日英同盟を破棄され、国際的に孤立することになったのであります。
二つ目は、軍縮に関する「ワシントン海軍軍縮会議」であります。
日本のほか、アメリカ・イギリス・フランス・イタリアの五カ国で、主力艦(補助艦を除く)の保有量の比率をアメリカ・イギリス・日本・フランス・イタリア=5:5:3:1.67:1.67とし、以後10年間は主力艦の建造を中止することとする国際的に初めての軍縮会議でありました。この比率は、当時の現有比率で現実的な数字であったのでありますが、日本は抑えつけられた屈辱の数字のごとく感じ取ったのですな。これを契機に日本はアメリカやイギリスに激しい敵対意識を持つようになったのであります。
三つ目は、中国問題に関する「九カ国条約」であります。
上記の五カ国のほかに、ベルギー・オランダ・ポルトガル・中国を加え、中国の主権と領土の保全を承認して、中国における列強の商工業上の機会均等を約し、日本の中国における特殊的地位を否認するという内容で、従来からアメリカが主張していた中国の門戸開放・機会均等等の原則を列強に認めさせて、日本の中国進出を封じたものであります。
これらの条約によって、日本は国際的孤立を深めることになり、中国から後退することになってしまうのであります。アメリカの主導による極東アジアの国際環境を「ワシントン体制」というのでありますな。
もりちゃんの世界史の授業は次回も続きます!勉強になりますなあ!
投稿者 tuesday : 2007年01月26日 |