古賀政男から美空ひばりまで昭和歌謡の名曲を慰問演奏。音楽ボランティアグループ“おもひでチューズデー”


































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東北の心に触れて その5

この日、勤め先の和歌山から参加した和太鼓奏者のKくんは、避難所を通じて地元の中学生たちに「共演しよう」と声をかけていました。お昼過ぎ頃から篠笛を持って現れた中学生男子2人と友達数人は、必死で何かを思い出しながら太鼓に合わせて笛を吹き始めました。


 実は、この曲は地元に伝わる民謡で、4年に一度の祭りの時に演奏されるものだったのです。太鼓も家も集会所も流されて無くなってしまったため、祭りもいつ出来るか分からない。どうにか持ち出せた篠笛が、その記憶を蘇らせてくれたらしい…。そんなことが後から分かりました。


 今日はあちらの方から、「また踊りましょう」と声を掛けてもらって始まった盆踊り。昨日デタラメに剥ぎ合せてつくった振付で、どんな曲でも踊れてしまいます。それが面白くて可笑しくて、みんなうなづきながら笑って…踊りの輪はどんどん広がりました。最後に地元の民謡。これは不思議な手振りが付いていて、応援組には真似ができません。気が付くと、東北の親子が中心になってリードして、踊り続けていました。


 この時の太鼓の音と笛の音色は、低地で非難している人たちの所にも風に乗って届き、お年寄り達を喜ばせたそうです。久しぶりに耳にする祭りの音楽が、東北の皆さんの心を懐かしさと嬉しさで満たしたのでしょうか。資材係のTさんが「こりゃぁー、私らもがんばらねばなぁー。祭りもいつかやりたいなー」としみじみ洩らしました。


 もう一回、もう一回だけ…と時を忘れて踊るうち、帰り支度をしなくてはならない時間がやってきました。「ありがとう」「楽しかったねー」。涙を拭きながら抱き合っている人、屋台の食べ物を「中の人に」と何個もまとめて持って行ってくださる人、(もうお腹いっぱいのはずなのに)何回も違うものを取りに来るおじいさんもいて、胸が熱くなるばかり。涙もろくなっている私は、泣くことばかりです。そして、お別れの時が近づいてきました。    【やっぱり、もう一度つづく…】



投稿者 tuesday : 2011年05月12日


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