古賀政男から美空ひばりまで昭和歌謡の名曲を慰問演奏。音楽ボランティアグループ“おもひでチューズデー”


































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東北の心に触れて その6

朝、体育館の中で打ち合わせて、「フルート演奏を…」「是非!」と話が決まっていたものの、出前ボラのメンバーが帰ってくる時間が遅くなりそうだったり、荷物の積み込みに手間取ったりで、いつ演奏ができるか分からない状況になっていました。


 どうしよう…。でも、もう皆さんに会える機会はここしかない…。


 台所をきれいに片づけ、テントやゴミや鉄板や機材を全てトラックに積み込んで、、一緒に演奏しようと言っていた太鼓奏者は腕を痛めて無理、最後にみんなで歌う歌を考えていた女子チームは、結局共通の歌を見つけられませんでした。こういう時、お年寄りから子どもまでが一緒に歌える歌って、、、無いんですよね~。悲しいことに。


 直前にFくんと打ち合わせ、結局出前ボラメンバーを待たずに、体育館でお別れの会をする、初めに私がフルートを演奏し、F君が挨拶をして寄せ書きの国旗を手渡す…という段取りを決めました。


 広い体育館には、夕食後の皆さんが大勢、寝具の山の中に点々と座って待機しておられました。みんなで一列に並び、紹介されてF君が一言。次に私が「G線上のアリア」を演奏。「何ができるかと戸惑いながらの参加でしたのに、皆さんからいただくものが多すぎて、、。お礼の気持ちを表す術がないので、下手ながらお祈りの気持ちを込めて演奏させていただきます」…言いながら、もう涙が溢れてきました。


 緊張のうちにし~んと静まり返った体育館に、フルートの音が響き渡りました。演奏を終えた時、すすり泣く声が聞こえました。お辞儀をした後、目を上げることが出来ないまま出口に向かうとき、たくさんの方からあたたかい声をかけていただきました。「ありがとう」「涙が出たよ」「又来てください」
 何かが相手に伝わり、また返ってきたものを感じ取る…お互いの心が通じ合った時の喜びが込み上げてきます。


 校庭まで見送りに来てくださったお年寄りが、「わしは海の者だから、海のことしか能が無い。だから、何か海の物で(皆さんに)お礼がしたいんだがな~」
とつぶやきました。昨日見てきた海の様子を思い浮かべながら、涙が止まりませんでした。
 どうかどうか、一日も早く海が元通りになりますように…。そして漁師さんたちが海の仕事を再開できますように…。


 こうして、泣いてばかりの私の震災初ボランティアは、感動のうちに終わりました。6月頃には仮設住宅等に散り散りになっていく避難所の人たち。「ここにいる間に、又来てもらえたらな~」「私らも元気出してがんばるよ、気を付けて帰ってね」あたたかい東北の人たちの心に触れて、明日からの生き方を考えさせられた私たち。このつながりを、何かのかたちで明日につないでいきたい!そんな思いで帰途に就いたのでした。


 Oくんに声を掛けてもらって参加した2日間、感謝あるのみです。貴重な体験は、必ず何かの形にしてお返ししたいと思っています。       【おしまい!】



投稿者 tuesday : 2011年05月14日


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