家のすぐ近くに、桜で有名な飛鳥山公園があります。徳川吉宗が、江戸庶民の娯楽の場として多くの桜を植え、許可を与えて出店を誘致したと言われています。先日の新聞には、鷹狩りや庶民の不満の解消のためだったのではとの考察が載っていました。ともあれ、江戸中から日帰りで花を楽しみに多くの人が訪れた飛鳥山は、今も大賑わい。殊に今年は週末が温かく好天に恵まれたので「花見のにぎわい」も面白い場になりました。
根菜と油揚げがたっぷり入った「コンコン汁」を販売しつつ、一品・一芸持ち寄りで開かれた「長屋の花見」風庶民の広場は、お年寄りから赤ちゃんまで、さまざまな人の輪であたたかく楽しく、初めて出会った人まで打ち解けて、歌ったり踊ったり…。お囃子や獅子舞、都都逸に狂言、ギターやダンス等など。3~5才の子どもたちの即興踊りと若者のダンスが余りにも可愛くて、おひねりが出るわ、見物が集まるわ、しまいには、隣のグループと敷物をくっつけて合体してしまう一幕も。
殺伐とした世の中が、皆イヤになっているのでしょうか。桜の下で時を過ごし、はかない花の命に思いを馳せ、花見に興じる人が飛鳥山にあふれました。満員電車の中のようなありさまは、桜に宿る神様もびっくりだったことでしょう。豊作を占う神の種まきならぬ、文化の種まきを、狐に因んでこれからも続けます。来年はチューズデーもぜひ!
投稿者 tuesday : 2006年04月03日 |