今はリコーダーをやってますが、僕は中学から大学卒業後まではクラリネットを演奏してました。
クラリネット、そう今ではサクソフォンにその座を奪われてしまいましたが、チンドン屋が演奏していたあの黒いたて笛(というにはちと大きいですが)です。チンドン屋はそれこそ、今チューズデーがやっているような昭和歌謡を奏でていましたが、もとはといえばクラシックの楽器です。
モーツァルトやブラームスのクラリネット五重奏は名曲ですし、そもそもクラリネットの音域は人間の声に最も近いといわれていて、人に感動を与えるチカラが強いといわれています。なるほどブラームスの五重奏などを聴くと、癒される感じがするものです。
そうしたクラリネットの特質を生かした曲を集めたのが、ストルツマンというクラリネット奏者が演ずる、ROMANTIC CINEMAというアルバム。映画音楽として名高い「道」や「眺めのいい部屋」が、それはそれは人間が囁くように心地よく聴こえてきます。本来クラリネットにとってはご法度とされるビブラートも違和感なく感じられます。機会があればお聞きいただきたい1枚です。
投稿者 tuesday : 2006年03月09日 |