古賀政男から美空ひばりまで昭和歌謡の名曲を慰問演奏。音楽ボランティアグループ“おもひでチューズデー”


































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童謡、民謡、そして昭和歌謡への流れ(37) 東郷さんが口出しをすると・・・


昭和5年(1930)6月10日に加藤軍令部長は、昭和天皇に政府弾劾を上奏して海軍大臣を通さずに直接辞表を提出します。このことが、海軍内だけでなく、政治に影響する大騒ぎとなるのであります。「条約派」からは「東郷さんが平時に口出しすると、いつもよくないことが起きた」と言われていた程で、東郷さんは、「艦隊派」にうまく利用されていたのではないか、と見られています。果たして、どうだったのですかな?


このロンドン軍縮条約をめぐっての統帥権干犯論争は、それ以後の政治に大きな影響を与えました。11月14日には、浜口雄幸首相が右翼青年に拳銃で撃たれて重傷を負い、翌年4月に亡くなります。軍の一部と民間の右翼と一部の復古的政治家が結びついて、政党内閣・協調外交・軍縮に反対する勢力が台頭し、日本は軍備拡大・戦争への道を進んでいくのでありました。


山本五十六さんは、そのような動きや流れに抗って、右翼に狙われつつも後の日独伊三国同盟やアメリカとの戦争に反対したのですが、東郷さんは巻き込まれて利用されてしまったようですな。


東郷平八郎さんは、ヘビースモーカーだったのでありましょうか、晩年に喉頭癌を患い、当時最先端技術のラジウム放射線治療が施されたようでありますが、昭和9年5月30日朝7時に86歳で亡くなられております。前日に天皇陛下から「侯爵」の位を拝受し、「伏して御沙汰を拝するとは畏(おそれおお)い」という言葉を残しておられます。その死を報道する読売新聞は「悲愁の夜は更けて 東郷元帥遂に帰らず 挙国の祈願今や空し」という見出しを載せており、軍国主義が台頭しつつある世相が見て取れますな。


日露戦争から乃木さんと東郷さん、山本五十六さん、それから昭和初期の日本が戦争の道を歩み始めた経緯の一部についてお話をしてまいりました。脱線話が長くなりましたですな。


次回からは、野口雨情さんのお話に戻りますよ。
「もりちゃん、ほんとに、戻れるの?」



投稿者 tuesday : 2007年02月10日


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